先日、かもめ大学の学長が来星して、フィンランドの教育についての勉強会がありました。

かもめ大学では、2014年から今年までにフィンランド教育機関見学スタディツアーを8回主催しています。(今年の10月には9回目を開催します!)

学長の高坂さんは、もともと教員で、また塾の講師もなさっていて、日本の教育に長年関わってきた方です。

彼がフィンランドの教育を知って、日本との違いに衝撃を受け、素晴らしい行動力で、フィンランドスタディーツアーを主催なさっています。

今回、フィンランドとシンガポールとの共通点に着目し、来年を目標にシンガポールスタディーツアーを実現すべく、その準備のため来星したという訳です。

全く盲点だったフィンランドについて、たくさんお話を伺うことができました。

また、他の参加者の方々から、シンガポールのローカル校についてのお話もいろいろと聞くことができましたので、とても有意義な勉強会になりました。

シンガポールとフィンランドとの共通点

フィンランドといえば、ムーミンくらいしか思い浮かばなかった私ですが、、、

シンガポールとフィンランドは意外と共通点が多いのです。

– 世界における学力調査で両国とも常に上位にランクインしている

– 資源に乏しい (人が資源)

– 歴史的に隣国、シンガポールはマレーシア、フィンランドはロシア、からの影響を受けている

– 人口規模が同じ、シンガポールは約560万人、フィンランドは約530万人(いづれもWikipediaより)

– 両国とも兵役制度がある

そして、「2019年世界幸福度ランキング」(World Happiness Report)では
1位 フィンランド
34位 シンガポール
58位 日本

また「2019年子どもが最も守られている国ランキング」(国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」によるGlobal Childhood report)では
1位シンガポール
3位フィンランド

という結果になっています。

フィンランドの教育

フィンランドの教育について、私はこのショートフィルムでしか知りませんでした。

「Where to Invade Next “Finland School”」

-宿題は時代遅れ

-統一テスト廃止

-学び続けるには休息が必要

-学校によるレベルの違いはない

-学校は幸せになる方法を学ぶ場所

10分の短いフィルムなのでぜひ見ていただいたいのですが、とにかく日本やシンガポールとは全く違ったものであるということがわかります。

教育とは社会でありその国の人間観である

一方シンガポールは、PSLEと呼ばれる統一テストが小6であり、それで人生が決まるともいわれています。

ローカル校にお子さんを通わせている方からは、宿題がたくさんあって大変という話もあり、

また、PSLEのスコアがいいと評判の学校に人気が集中したりしているということを聞きました。

こう書くと、フィンランドとは全く逆の教育制度ということになります。

日本も概ねフィンランドとは対極にある教育制度です。

宿題もない、テストもないフィンランドでも、16歳になると、将来を決める選択をせまられます。

もし職人になる道を選択した場合、その子専用にデザインされた訓練制度に則って腕を磨いていくそうです、

職人の地位も社会的に高くて、社会の受け皿も整っているため、職人の道を選択したとしても大学進学者と圧倒的な差がつくわけではありません。

誰もかれもが大学に進むのではなく、フィンランドの大学進学率は、5割を切るそうです(かもめ大学の高坂氏より)。

シンガポールでは、今までITやエンジニア系の職業を優先して育てようとしていたため、それ以外の受け皿がまだなく、

PSLEで一度レールから外れてしまうと、なかなか挽回できない社会になっているのではないかとの事でした。

PSLE制度も、今までの詰め込み式から徐々に思考型へと、政府の方針が変わってきています。

人口規模の少ない都市国家であるシンガポールでは、比較的早くその変化が見られることでしょう。

教育制度は、社会がどれだけ多様な人間を受け入れる器があるか、そして、その国がどの分野に力を入れようとしているかによって違ってくるものだと

今回の勉強会で感じました。