国際バカロレア(IB)のカリキュラムによるプログラム

最近は日本でもよく耳にするようになった、国際バカロレア(インターナショナルバカロレア)。

頭文字でIB。詳しい説明などは、「国際バカロレア」で検索していただくとして、

今回は、娘の通っているシンガポールのインターナショナルスクールでのIBプログラムにについて、

現時点での、娘を通して感じた、メリット・デメリットをお伝えします。

国際バカロレアのカリキュラム PYP・MYP(プライマリー・ミドル イヤー プログラム)

娘は、日本の学校で小5の1学期を終えてからシンガポールにきました。こちらの学校ではG5、小学校の最終学年に入りました。

娘の通っているIB認定校では、小学校から高校まで一貫したIBプログラムで学習が進められていきます。

プライマリーイヤー(小学校)最後の年で転校してきた娘にとって、日本での学習方法と全く違うものを受け入れるのはとても大変なことでした。

PYP(プライマリーイヤー プログラム)

日本での授業は、教科書を使い、先生から「今日はここからここまで」教えてもらい、宿題が出て、それについてテストをして成績が出る、

という流れで、小5までやってきましたので、まず、教科書がないことに娘も私も戸惑いました。

教科書がないのだから、予習という考えもありません。娘の聞いてくる授業内容と、メールで送られてくる状況で進んでいくしかありません。

学期ごとに単元があって、これこれについて学ぶ、という大きなテーマが与えられ、

それについて、どのような疑問を出発点として、どのようにアプローチして、どのような結果を導き出すか、全て自分で答えを出していかないとなりません。

しかし、こういう学習方法を今まで経験したことのない娘にとって、そして、もちろん親である私にとっても、

急に大海原に放り込まれたような、どうしていいか、どこを目指していけばいいかわからない状況でした。

当初私は、今までの癖(?)で「ここでの先生の意図はなんだろうか?」などと考えてしまい、娘をそれとなく導いてしまったり、

「何をどうしていいかわからない」と涙目になる娘をなだめて、励まして、しまいには怒ったり、、、ついつい、手伝ってしまっていました。

親の手が入ると先生にはすぐにバレます。先生に突っ込まれた時、子供はうまく回答することができませんから。

自分の言葉で、時にはクラスメートと協力して、単元のテーマに取り組んでいくことの訓練をします。

基礎的な、英単語の練習、計算問題、リーディングなどは、オンラインで各自計画を立ててこなしていきます。

週末及び長期休暇中の宿題はありません。ゆっくり休んで、勉強以外のことを体験する時間とされています。

シンガポール親子留学 小学生の気になる成績 ←成績についてはこちら

MYP(ミドル イヤー プログラム)

プライマリーでの1年を経て、ようやくIB的思考に慣れてきた娘は、ミドルスクールに進学しました。

ますます、自分でタイムマネジメントをしながら、課題をこなしていくことを求められます。

相変わらず教科書はありません。教科によって、先生が用意するプリントや、オンラインでのプログラムもあります。

小学校と違って、宿題の量が大幅に増えます。そして、8段階評価で成績がつきます。

去年まで「何をどうしていいかもわからない」状態だった娘ですが、今は自分でなんとかこなしていて、私の出番はほとんどありません。

中学生になって、授業の内容が格段に難しくなりました。というか、範囲が多岐にわたると感じています。

単純な計算問題や図形の問題をやってるなぁと思えば、急に関数になったり、物理的要素が出てきたり。

ある単元について、教科の垣根がないということだろうと思います。

そして、評価基準についても、厳しくなってきました。

テストでは、問題ごとに評価基準が示されています。

例えば、これは評価(4/5)の問題、この問題は評価(7/8)などと、問題文の最初に難易度が書いてあって、

その問題が解けないと評価されないのが一目瞭然な仕組みです。

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娘を通して見えたIBプログラムのメリット・デメリット

IBのプログラムを約1年半見てきて、メリットもあるし、デメリットもあると感じています。

メリット

  • 自分で「問い」「考え」「答えを導き出す」という思考回路を作る訓練になる
  • 答えは一つではないし、別の考え方、アプロートの仕方もある、ということがわかる
  • 自分の考えややり方を、他者とシェアして理解を深めることができる
  • 全ての教科(学び)はそのもの単独では社会に存在していなくて、関係し合っていると理解できる

上記は思いついたメリットの一部にすぎません。

娘が社会に出て、たくさんの人と関わって生きていく中で大切なことを、IBでは学べると思っています。

シンガポールでは、多種多様なバックグラウンドを持つクラスメイトと一緒に学ぶので、より、たくさんの考えに触れることができるのもメリットです。

デメリット

  • 早いうちからのIBプログラム(PYPとMYPの最初の1~2年)では、基礎学力が心もとない
  • 自分で自分をマネジメントできる子、もともと探究心のある子向けのプログラム
  • 先生の質に左右される
  • 学年が上がるにつれて、勉強量、課外活動量が膨大になり大変

娘は小5の途中からPYPで学び始めましたが、もし、小学校の低学年からPYPだと、基礎学力が身につくか心配になっていたと思います。その心配は、中学生になった今でもあります。

基礎学力は、家庭やあるいは塾で補って積み重ねていかなければなりません。

また、教科書がありませんから、自分で問題点を見つけてそれに取り組まなくてはなりません。

そして、先生にはファシリテーターとして生徒を導いていく指導が求められますので、先生の質が大きく関わってきます。

優秀な先生は世界中で争奪戦です。満足のいく先生に出会えないリスクがあります。

テーマが多岐にわたるので、勉強量が必然的に多くなります。これから学年が進んでいくにつれ、ますます忙しくなることでしょう。

正直なところ、親としては、IB的思考に日々驚きと感嘆を味わっているといったところです。なんせ、経験がないことですから。